4月2日の金曜日は、ショー会場となるミネアポリス郊外までの移動です。
ウィスコンシン州を抜けてミネソタまで6時間半くらいの長距離ドライブ。途中の風景はだいたいがこんな感じで、とにかく果てしなく広くて平らで何もない。(時々農家が点在している)一人で運転していたら居眠りしそうなほどの光景が延々と続きます。
ミネアポリス郊外に着く直前に、リアンの父犬のブリーダーの所を訪ねました。これがこの風景の更に上を行くような超弩級の田舎。隣のうちはいったいどこ?の世界。広大な敷地の広大なバックヤードの隣には、馬まで2頭。まったくもってうらやましい限りの環境ですが、逆に考えると、ショーにでも行かないと他の人や他の犬にも会うことがなさそうです。そうなると、犬の社会化がかえって大変かも。。狭い日本にはたくさんの物が手近な所に転がっているから、社会化のしやすさでは日本の方が環境としては上かしら?なんて。。。(苦笑)
朝10時にシカゴ郊外を出て、長い長いドライブの末に夕方、ようやくショー会場近くのモーテルに到着。
リアンの父犬のブリーダー宅では、広大な(本当に広大なのです!)バックヤードで息抜きを楽しんだリアンですが、水を飲ませるのを忘れていました。
かくしてリアンは、モーテルの部屋に入るやいなや、バスルームに直行してトイレの水をガブ飲み!更に慌てて飲んだものだから、私がバスルームからリアンを引っ張り出して器に「水道から」水を汲んでいる間に、ガブ飲みした水を吐いていました。(呆)
アメリカの安ホテルでは(高級はどうだか知らない/笑)トイレにフタがない上、お掃除を終えたトイレは便座を上げてあるので、ちょうどリアンくらいの体格の犬が水を飲むにはいい高さなんですよね。(苦笑)それにしてもトイレに顔突っ込むとは思わなかったんで焦りました。
国境を越え、短期間で更に州も越える長旅をして体調を崩さないかと心配でしたけれど、水を吐いた後はケロっとして外を通る人や犬を一生懸命、窓から覗いていました。翌日のために早めにベッドに潜り込んだのですが、夜中になんと隣のドアをしつこく誰かがノックして、それにリアンが吠えて目が醒めてしまいました。いったい何事?と思って覗くと、外には軍服姿のおにーさん。(驚!)まさか何やら隣で事件じゃないでしょうね?と思ったのですが、特に何事もなかったようです。しかし、、、直接ドアなんて外からノックせず、フロントから部屋に電話して中の人を起こして欲しかったですよ。。。この後、すぐに再び寝たのですが、今度は朝早くから動き出した他の出陳者の物音やら犬の声やらで朝5時にはまた目が覚めてしまいました。やれやれ、、です。
ショー会場は、大きなスポーツアリーナでした。体育館一つを丸々グルーミングスペースに使い、そこから通路を隔てた隣の体育館全面がショーリングです。
アメリカのショー会場でいつも感心するのは、比較的静かで臭くないこと。うるさくないだけでも、ずいぶんストレスが軽減されます。左は出番待ちのリアン。後ろのテーブルで寝ているのが弟になるジョリー。
ショーサイトでの写真撮影については何も書いてありませんでしたが、ビデオ撮影は禁止でした。出陳の時はリアンのハンドリングをまかせてしまったので、私は近くで見ることができず、デジカメを最大限に望遠にしてかろうじて写真が撮れる、という状態でした。一眼レフも望遠とフラッシュを使って遠くから狙っていたら、ちょうど目の前の空きリングでオフィシャルの写真撮影中で、私がフラッシュを使うと写真撮影のフラッシュに影響してしまうので止めてくれ、と言われてしまいました。スミマセン。右の写真は、デジカメでかろうじて撮れたものです。
リアンはこの数日の長距離移動と環境の大幅な変化にも関わらず、ショー会場ではご機嫌で、なんとクラス取ってウィナーズになって、BOB はスペシャルのメスに行ったものの、Best of Winners までもらっちゃいました。この日は数も揃っていたのでそのままでこの結果ならメジャーが出るはずでしたが、フタを開けてみたら欠席が出て、メジャーポイントにはなりませんでした。メジャーを逃したのは惜しいのですが、しょっぱなにしては出来すぎでしょう。
この日の朝、実はハンドリングしたキャロルがホテルの敷地内でウンコを踏んじゃったんです。ウンコ放置するなんて非常識だと、ブツブツ言っていたので、日本ではウンコ踏んだら冗談で「ウン=運がつく」と言うから、もしかしたらいいことあるかもねって話をしていたところで、まさにその通りになったという感じ。(笑)
翌日はジャッジが替わり、どうもリアン一派のタイプは好みではなかったようで、一家揃って討死。(笑)リアンはクラスでまず落とされ、最終的に Reserve Winners 止まりでした。BOB以外の結果は、出陳犬はほぼ同じメンツだったのに前日とは全く違うものになりました。まぁ、ジャッジが違うとこういうこともありますよね。(笑)
Lucky Poop を踏まなかったから今日はダメだったのかな?なんて笑っておしまいでした。
土曜日の初日のショーには、リアンの父犬のブリーダー夫婦と現在のリアンの父犬のオーナー一家も応援に来ていました。ショーが終わった後に、リアンの父犬(左)と、リアンの後腹の妹になるベルに会うことができたのは楽しかったです。
ベルは痩せ気味でしたが、顔なんて本当にリアンにそっくりで、すごくカワイイ女の子でした。ジェントル・リーダーをしているので、外ではカッ飛んであるって大変なんでしょう?と聞いたら、まさしくその通りとのこと。(血は争えない?/笑)リアンの父犬も明るくて超ハッピーな子でした。

今回は、いろいろとこうやって親戚縁者にも会えて本当に楽しかったです。他にも収穫がたくさんあったので、慌ただしい滞在でしたが有意義でした。
翌日、出陳を終えた後にまた7時間ほどかけて帰宅です。私自身、自分でもかなり体力がある方だとは思いますが、それでもやっぱりダテに太っていない?アメリカ人のタフさには負けますわ。。。(笑)

・・というわけで、2日間のショーが終わった翌日の月曜日に、慌ただしく私は一人で日本に戻って来ました。リアンはそのまま親元の所に留まって、ボチボチとショーに走りながら、秋には交配して戻ってくる予定です。リアンの親元は、プロとは言え、この人はいったいどうやって食っているんだろう?というほどのんびり?ショーをやっています。毎週毎週出るわけでもないし、キャンぺーンは受けないし。まぁ、無理のない範囲でやっているんでしょうねぇ。
リアンも、このまま調子を崩さずにうまく身内に溶け込んでやっていってくれれば、と思っています。数ヶ月後には迎えにまた行きますが、向こうの方が環境がいいし年の近い仲間もいるしで、日本に帰りたくない、なんて言われたらどうしましょ?実はそれが一番心配だったりして。。。。(笑)

04-2004