移動の足−レンタカー
 実は、今回の PCA では重大体験をしてきました。アメリカは私にとっては馴染み深い国で、今までに何度も訪れているのですが、ここで自分で車を運転したことはありません。日本とは通行する車線が右と左で反対になるというのが乗らない大きな理由の一つです。逆を行く、というのは正直恐怖でした。そんなんで、今まではなんとか運転せずに済ませてきました。友人、知人に送ってもらう、迎えに来てもらう、タクシーを使う、シカゴなど公共機関がある場所ではそういう物を使う、といった具合に。ところが今回ばかりは自分で運転して行く以外に方法がありませんでした。行く前までいろいろリサーチをしたのですが、公共交通機関なし、インターネットでみつけたシャトル・サービス会社も潰れてしまったのか電話が不通で、もうこれは仕方がないと腹をくくり、国際免許を取ってレンタカーすることになったわけです。
 一時期は、道もわからないし、アメリカで実際に車を運転するという実感がなかったので不安だらけ。行き慣れているシカゴ近辺ならばまだ土地勘がなんとなくあるのですが、メリーランド州には全く縁なし。1週間経っても戻って来なかったらメリーランドのどこかで路頭に迷っていると思ってくれ、と友人らには告げて出かけたのでした。
 しかしながら、そんな私に救う神あり!ワシントンDC に到着した日、現地の友人(長年の on-line friend)が助け舟役で来てくれて、レンタカーを借りて Waldorf に行くまでの先導をしてくれたので助かりました。翌日そこからショーサイトまでへは VIP のメンバーの先導で無事に到着できました。もっともその翌日からは行き帰りは全部一人で乗りきらねばならず、時々インターを間違えて一瞬オロオロしたりしていましたけれどね。。(苦笑)
 しかしながら、今回発見したのは、さすがに車社会のアメリカ。日本に比べたら遥かに車で移動しやすい。目的地が地図上で読めれば、ほぼ到着できるように道路表示もわかりやすいのです。Waldorf からワシントンの空港へ無事戻れるかが一番の懸念事項(なんせ行きは先導車付きだったので、何も考えず地図すら見なくても到着できた)だったのですが、地図で道路番号を確認して、標識さえ見落とさずにいたら、気づいたらちゃんと空港まで戻れていました。これはもう次にアメリカに行ったらレンタカーするしかない、って感じでしたね。なんせ私は昔、足がない故にショーサイトに行くのに電車に乗って遠回りをした揚げ句、地元のタクシーが迷いに迷って苦労惨たんの末に半日費やしたという実績があるのですから。
 いくつかそれでも失敗談はあります。一番困ったのがガソリンスタンド。学生時代にガソリンスタンドでバイトをしていたことがあるのでガソリンを入れることなどは問題ないのですが、機械の最初の動かし方などがわからない。仕方がないので窓口に行って「わからないので教えて」と頼んだら「なんだコイツ?」という顔をされてしまいました。そりゃぁさー、ここじゃこういうのは車に乗る人にとっては「当然のこと」なんでしょうけどぉ、、、不審そうな顔をするアンちゃんに、仕方がないので説明するハメになりました。つまり「私は旅行者でこの国で車に乗るのは初めてだしガソリンスタンドに来るのも初めて。よってキカイの使い方なんて全くワカラン!」周囲がうるさいので大声で一気にしゃべったら少し離れた所にいたおねーさんがそれを聞いて助け舟を出してくれてガス欠にならずに済みました。
 心配していた右・左の件は案外すんなりやり過ごしてしまいました。右左折の際、道路に出る時は細心の注意を払いましたのでよかったのですが、スーパーの駐車場など、何もないダダっ広い所でひょい、っと車を動かした時に一瞬逆にいた、ということは何度かありました。一度はそれで向こうから出てきた車と正面で向かい合ってしまってちょっと気まずかったです。(右の写真が今回借りて走っていた車。セリカくらいの大きさ)
雷雨
 PCA 初日、アジリティの行われた日の夕方、メリーランド州は激しい雷雨に見舞われました。
 会場から帰ろうとしていたちょうどその時、パラパラと雨が落ちてきました。あれ、雨だ、と思ったその次の瞬間、今まで体験したことのないような激しい雷鳴と雨。国土の広いアメリカの嵐はまた規模が違う、と妙な感慨に浸ってしまったほどですが、状況はすさまじく、見る見るうちに会場周囲の道は川のようになり、会場から一歩も出られなくなってしまいました。友人が雨の中バンを取りに走り、それに乗せてもらって駐車場まで送ってもらいましたが、昼間、日差しが強くて暑かった こともあり、車の窓を少し空けていたのでシートはすっかり濡れて大変でした。
 激しい雨の中を Waldorf に向けて車を走らせました。雷鳴は収まっていましたが木々の間を抜ける国道では一部、小枝がたくさん折れて道の方に倒れ込んできていました。Waldorf が近づくにつれて雨も小降りになり、ホテルにいた人に聞くと、こちらの方はたいしたことはなかったとかで、Upper Marlboro の方は大変だったと話すと驚いていました。その後、夜になってTV を見てこちらがもっと驚きました。首都ワシントンDC の方は大被害で、大木が倒れ込んで壊れた家あり、送電線が切れて火災を起こしている映像ありで周辺は大変なことになっていたのです。特にアーリントン地区は大停電で都市機能はほとんどマヒしていました。他にも屋外で作業中だった人が一人亡くなっていたりして、この日の晩と翌朝のトップニュースは首都圏を襲った雷雨のニュースでした。

冷蔵庫
 PCA National は数年前までは隣の Pennsylvania 州で開催されていました。ところがここが屋外で毎年暑く、大変不評。それもあってインドアの Upper Marlboro に変更になったといういきさつがあります。しかし、快適なはずのインドアもこれが連日冷蔵庫。冷房ガンガンでアリーナに座っていると冷えて仕方がありません。ここだけでなく、セミナー会場も冷蔵庫で、おかげで長袖のトレーナーを買い込む始末でした。(だいたいがアメリカは極端ですね。冬は冬で半袖が欲しくなるほど屋内は暑いし)あまりの寒さに長袖トレーナーを早々に買い込んだ私でしたが、PCA の販売するトレーナー、Tシャツを見て「あのさぁ〜」と思ったのは私だけ?何が「あのさぁ〜、、、」かと言うと、一番小さいサイズが「L」。私の体格(身長165cm)でも長袖Lのトレーナーでは腕が余ります。そりゃぁ、日本人よりは体格がいい人が多いのはわかりますが(特に横幅)こういう大ざっぱなところがやっぱりアメリカ?

場内アナウンス
 アジリティの初日「フラッシュを使っての写真撮影は犬に影響するのでご遠慮下さい」と、アリーナ中に場内アナウンスされてしまったのは、何を隠そう、私です。。。ごめんなさい。。。(でもフラッシュなきゃ撮れないんだよぉ。。。)

昼食
 ショー会場で困ったのは昼食でした。会場の出店は安いといえば安いけれどマズイ、のひと言。PCA が用意しているランチは高い上、これが用意されたのは conformation の3日間だけ。会場から(車で)出れば近くにスーパーがあってそこで調達もできますが、日本のように「ほかほか弁当」なんてのはないのでたいした昼にはなりません。
 そこで考えた末、3日目から私は昼休みと同時に車で会場から片道約6マイル(10キロ弱)かけてマクドナルドのドライブスルーまで通いました。Waldorf から会場までの間に3店舗ほど点在しているのを確認していたのです。連日マクドナルドというのもなんかなぁー、というところではありますが、日本にないメニュー(Quarter Pounder の類)があるので、ま、いっか、、、と。。。。ちなみに、Double Quarter Pounder with Cheeze は、私はビッグマックよりおいしいと思う。往復で20キロほどというと日本では(特に都市部では)えらいこっちゃ!なのですが、アメリカの郊外ともなると楽なものでした。もっともちょっと飛ばしましたけど。

犬のマナー
 今回泊ったホテルも道路を挟んだ向いのホテルも犬連れ OK でした。実はアメリカは都市部のホテルでも犬を連れて泊れる所は案外あるんですが、それにしても一部マナーの悪い人がいるのは日米共通?到着初日、駐車場をうろうろ、ロビーをうろうろ、しかもリードなし、というスタンダード約1頭。飼い主のおばさんはただボーっとしている。(この人、翌日アジリティに出ていた)さすがに遠慮しましたけど、「おばさん、ちゃんとリードつけてよ」って言いかけましたよ。あんたはいいかもしんないけどさ、っていう、こうした勘違いをばさんはどこにでもいるのだな。。。かと思えば、斜め向いの部屋では置いて行かれるとミニらしき(?)犬がキャーキャー鳴きっぱなしだったし。。。えぇ、どうせ私は時差ボケで眠れないからいいんですけどねっ!
 ところで、欧米は日本よりもどこでも誰でも犬のマナーがいい、なんて話、あれはある意味一種の神話だと私は思います。マナーの悪い人、しつけの入っていない犬は探すまでもなくいるし、APDT に行ったって、おいおいおいおいおい!って感じの人(達)がいるんだもん。。。。きちっとしている人の割合は日本より多い「かも」しれませんが。。。


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