慌ただしく到着した翌朝、またまた出かけました。
 行き先は、車で1時間ちょっとくらい、オヘア空港の北西にいる別犬種のブリーダーのところです。数カ月前から、知人の関係で電話で話をしたこともあり、ついでに立ちよって話を聞いてみたかったのです。犬種は違いますがちょっと興味もあるし他のブリーダーと話をするのも悪くはないし、知人に様子を知らせることもできますので。

 一人で知らない所を走ることにあまり恐怖を感じない理由のもう一つは、インターネットの地図サイトで入手している地図です。これは、出発地点と目的地の住所を入力すれば、そこまでの行き方が地図と文字で、それに予測所要時間までついて出てくるという便利なものです。しかしながら、今回ちょっとだけ不安がありました。実は、毎年このサイトで入手した地図を一応頼りにはしているものの、実際はドラッグストアで買った地図の方がなんだか役に立っていること。それと、朝出てくる前にキャロル(今回、仔犬を連れ帰るために世話になったブリーダー)と行き方を確認していて「このインターネットサイトに書いてあるのは変だと思う」と彼女が言ったことでした。それから、行く前にM女史に電話してこれから出る、と話をしたら「どこそこに来たら、右に曲がって、、」と言っていた場所が、私のインターネット資料と逆方向だったことです。
 まぁでも、なんとなるでしょう!途中で迷子になっても困らないように車と一緒に携帯電話借りてるしさ。そう思って地図と共に乗り込んで出発したのでした。
 この日は快晴。高速道路を乗り継いで、実に快適なドライブです。目的地に近づくに従い、注意深く道路標示を見ながら、ブリーダーのM女史の住所も確認しながら走ります。小さな町を通り過ぎて、左手に電車の線路を見ながらあまり目標物のない道路を走っていました。目標は、West Cuba Road です。田舎道の途中、Cuba Road を発見。よし、じゃぁこの近くに West Cuba Road があるはず、、、そう思ってどんどん進んで、快適に走って、、、そう、前夜と同じです。West Cuba Road が見当らないのです。見当らないどころか、隣町に到着してしまいました。
 仕方がないので、小さなギフトショップに飛び込み、そこの人に「ココに行きたいんだけれど、West Cuba Road ってどこにあるかわかりますか?」と聞く。店の人は、この地域に住んでいる人ではないらしく、周辺がよくわからないのでガソリンスタンドで聞いた方がいい、というので、2軒隣のガソリンスタンドに入って、店員に住所を見せて聞きました。「West Cuba Road? 聞いたことがあるような感じだけど、このへんにはないわよ。どっちから来たの?もっと南の方(私が来た方角)ではないかと思うけど?」と、これまたアテにならない。仕方がないので車に戻り、携帯電話でM女史に電話。行きすぎたみたいだけれど、もう一度場所を教えてほしい、と聞くと、やはりインターネット資料との食い違いが。。。まぁいいや、通り過ぎたことは確かだからさっきのところまで戻ろう、、、そう思って、少々ぶっ飛ばして踏み切りがあったあたりまで戻りました。


 インターネット資料を信じると、私はこの踏み切りを渡らねばなりません。M女史の話となんとなく食い違うけど、ま、行ってみりゃぁわかるだろう、そう思って、踏み切りを越えて更に奥に入っていくと、、、なんと分かれ道。げ、こんなん知らんぞ、、、そう思いながら、広めの方に行ってみるも、どんどん森の奥に行き、家はだんだんまばらになってくる。雰囲気として、軽井沢の別荘地の中を走っているような感じで、迷子になっているというのに「こんな素敵なところに住めたらいいなぁ」などと、実にノンキでした。(苦笑)しばらく走って、庭の手入れをしている初老のおぢさんを発見し、これ以上ドツボにはまる前に聞いた方が賢明と思って、車を泊めて道を訪ねました。おぢさん曰く「この住所だったらこのへんじゃないよ。たぶん線路の向こう側になると思う」ここでついに諦めて、私は踏み切りのあった場所から元の道に戻り、そしてインターネット資料とは逆、つまり、踏み切りは渡らずに右側に行く、ということに。そう、それは Cuba Road だったのです。。。

Cuba Road を少し走って、すぐにM女史の家は見つかりました。結局、あのインターネットの地図は何だったのでしょう。。。

 これが、ようやく到着したブリーダー宅。やはり周囲を森に囲まれた閑静な住宅地で、うらやまし過ぎるほど敷地が広かった。なんせ、この前庭だけで野球が十分できるほどのスペースがある上、この裏に広がるバックヤードが、更に野球してもまだ余るくらいの広々とした芝生。こんな環境で犬達が走り回れるのであれば、いいブリーディングができそうな気がしますわ。。芝刈りは大変そうですけれどね。。。ただ、こんな所で犬育てちゃったら、他に散歩なんて行く必要なんか全くないから、社会化にはちょっと不安かもしれませんが。

 しかし、、、うらやましすぎます。。。

 ブリーダーのM女史は、初老のおだやかな女性で、仕事をリタイアしたご主人と二人、悠々自適、という感じでした。のんびりゆっくり(?)趣味でブリーディングをしている、という感じ。知人から預かった物を渡したり、逆に PRA の資料を見せてもらったり、犬を見せてもらったりと、1時間半ほどお邪魔をしました。私はもう一ヶ所訪ねていく場所があるのでお礼を言って別れました。

 次の訪問先は、シカゴで長年世話になっている一家です。オヘア空港の南、空港から車で15分くらいのところです。ここは何度も行っているしよくわかっているつもりでも、車で一人で行くのは初めてなので、近づいたら電話するつもりで気軽に出ました。
 順調に近くまで行き、見覚えのあるショッピングセンターやらスーパーやら何やら、、、あれ?このへんだと思ったけど、、、あれ?? というわけで、また迷子。(苦笑)仕方がないのでスーパーの駐車場から電話。曲がるべき所をまた通り過ぎていた。。。
 5分ほどして、ようやく見慣れた住宅街に入り、知っている隣人の家も見つけ、この3軒先、、、と思ったら、、、あれ?ない?????四ツ角に出てしまって、そんなはずはない、、、と、慌てて車をバックさせてよーく周囲を見回して発見。なんと、今までなかったフェンスをフロントポーチにも設置していたので外観が変わってしまって気づかずに通り過ぎていたのでした。聞いたら、隣の家が売られて、新しく引っ越してきた人がロットワイラーを飼っているとのこと。その犬が時折放れていて信用できないので、入って来ないようにフェンスで自衛したらしい。大人だけならまだしも、小学生の子供(孫になる)が3人いるので心配だ、と。この家の子供達(って言っても、40過ぎ、30代後半といいトシ)のうち一人、アイリーンは同居していて、もう一人、姉のキャシーは最近ごく近所に引っ越してきたという。暑いので裏庭のプールで遊んでいるから寄ってみて、というので、しばらくお母さんと話をした後、返り際に立ち寄ることにした。キャシーと会うのは5年ぶりくらい。昔から少々翔んでいるところがあったけれど、ようやく落ち着いたらしい。あ、翔んでいると言えば、妹のアイリーンにしても20代後半までに離婚歴3回だけどさ。(笑)しかし、離婚と言えばこのシカゴの一家の子供4人、全員が離婚経験者。親は真面目にコツコツ自営業で一緒に働いてきて、今でもお互いに「愛し合っている」と言うのに。。。そんな話になって私とアイリーンは、結婚生活を続けるのはいいけれど、ダンナが年柄年中そのへんにいたら本音ではうざったい。一緒に仕事をするのも良し悪しだと思う、というところで話が一致したら、お母さんはそんなことない、と、目を丸くしていた。(笑)

 帰りがけにキャシーの所に寄り、あまり遅くならないうちにと思って、ブリーダーのところへ今度は迷うことなく(笑)戻りました。
 戻って家に入ると、キャロルがいない。お母さんが、キャロルなら下のグルーミングルームにいるわよ、というので降りて行ってみた。すると、なんとも言えない犬の悲鳴。え???と思ってみたら、大の男がテーブルの上に寝かせた仔犬を押さえ込んで、動くたびに叱られながら仔犬はキャロルに耳の中の毛をカンシで引き抜かれている最中だった。そう、で、この大騒ぎを演じている仔犬が、今回引き取ることになっているリアンだったわけです。(んがぁ〜〜〜。耳の毛くらいでこんなんで、これから先どーなるんだろ?という不安が。。。/苦笑)午後、私が留守にしている間に、洗ってトリミングをして最後の仕上げというところに私が戻ってきた、という話。リアンを必死に?押さえ込んでいたのが、co-breeder で実際のリアンの親というわけ。電話で話をした時に、7年前のショーで会ったあの人だな、とわかっていたけれど、7年後に再会してみたらおぢさんになっているのは仕方がないが、まぁ、随分とお太りになっていること。。。(苦笑)グルーミングが一段落して、リアンとリアンの姉妹やキャロルの犬達全部をランに出した。4カ月半でもう少し大きいのかな、と思っていたが、予想よりも細目で小さい感じ。さすがに姉妹とはそっくりで、手入れされていなければどっちがどっちかわからなかったと思う。マヌケなことに、遊び回っている犬達を飽きずに見ているうちに日が暮れてしまって、写真を撮りそこねてしまった。遊んでいる犬達を見ながら話をしていて「どうしても気に入らなかったら断ってくれて構わないけど?」と聞かれた。いや、これで連れて帰らない、なんて言っちゃったら次はいつになるの?(笑)私としては、よっぽど「えぇ〜!?」という子か、見た目はともかく性格が「???」でない限り連れて戻るつもりだったので、もちろん連れて帰りますよー。

 夕食をとりながら、今日の迷い道の話−ゆうべと同じで、West Cuba Road があるものと思ったのになかった、と話をしたら「でしょう?あのインターネットの地図はヘンだって言ったじゃない」と笑われてしまった。。。ブリーダーのM女史の話や、彼女から聞いたことなどなどを報告して長い一日が終りました。翌日はドッグショーに行く、というので、一緒に連れていってもらうことにしました。

 日の傾きかけたランで思い思いに遊ぶ犬達。写真左の奥にいる坊主の子は、現在ここの一番のご長老犬。その手前、茶色っぽいシェードになってしまっているのが、翌日ショーに連れていくアシュレー。この子が一番甘えん坊で、常にキャロルの後を追いかけ、外に出ていかれてしまうと一番騒いでいた。

NextPCA 01 Index へPCA Index へ戻る