胃拡張・捻転は、具合が悪そうだが明日まで待とうとか、少し様子を見よう、などという猶予の許されない症状です。その多くは夜中あるいは早朝に起こると言われており、緊急時に連絡の取れる獣医師の確保が必要となります。実際、夜中に症状を起し、診てくれる病院を探している間に手遅れになってしまうというケースが少なくありません。
この病気に関して現在一番研究をしているのがアメリカのパーデュー大学です。そこでまとめられた最新の情報によると、ブロートの発生危険率の高いものは「大型犬及び超大型犬」で、グレート・デン、アイリッシュ・ウルフハウンド、ニューファウンドランド、セント・バーナード、ブラッドハウンド、ワイマラナー、ロットワイラー、アキタ、コリー、アイリッシュ・セッター、そしてスタンダード・プードルが上位リスク・ランクに挙げられています。
1)大型もしくは超大型犬種で体型的に腹部が深く、その幅が狭いもの 2)一日に一度の食事しか与えられていないもの 3)早食いである 4)恐がりで不安症気味の気質・性格 5)慢性的に痩せているもの 6)頻繁にゲップをする、腹部が膨張する傾向 7)加齢 8)遺伝・家族的要因
食べたり飲んだりする時に、余計な空気を取り込むことが胃拡張や更には捻転を引き起こす大きな原因の一つとされています。その為、従来、大型犬の場合は特に食器の位置を高くしてやることが余計な空気の取り込みを防ぐと考えられていました。しかし最近の研究により、食器を高くすればそれだけ拡張・捻転のリスクを高めるということが判明しています。捻転のリスクを減らすためには、食器は低い位置=床に置くようにします。 |
|||||||||||
|
|||||||||||
菜々子とブロート(長いのですが、参考として読んでみてください) |
|||||||||||
参考・引用:"Beating Bloat", Dog World, April 2000 Reports from Purdue University
Copyright (c) 2000-2007, Phoebe N. Habu, all right reserved. |
|||||||||||