残念なことに、どんな犬種でも遺伝的な健康問題を抱えており、プードルもその例外ではありません。例えば、股関節形成不全、PRA(進行性網膜萎縮症)、若年性白内障、テンカンといった遺伝性疾患はプードルの全てのバラエティにおいてみられるものです。 トイ・プードルはこの他に、パテラ(膝蓋骨脱臼)やレッグペルテス(股関節骨頭の病気)が知られています。ミニチュア・プードルには、甲状腺機能の問題やフォン・ウィルブランド病(vWD=血液の病気)があるといわれています。スタンダード・プードルでは胃拡張やそれに伴う胃捻転(鼓腸症)、フォン・ウィルブランド病、脂腺炎(SA)がみられ、またアディソン病などの自己免疫に関する問題や自己免疫性溶血性貧血があると言われています。股関節だけでなく、肘関節形成不全の報告もあります。 これらの主に「遺伝性」と見られる問題のうちいくつかは、犬がある程度成長しないとわからないものもあります。アメリカなどでは、こうした健康上の問題について繁殖をする前からできる限りのチェックを行うブリーダーが数多くいます。股関節形成不全は繁殖をする前にレントゲン診断で知ることができますし、PRA なども眼科検査である程度知ることができます。これらの疾患の問題は、両親犬はもちろん、それ以前の先祖犬についてもきちんと調べておくことがベストです。 しかしながら両親犬がこれら顕著な遺伝性の問題について無縁であったとしても、生まれてくる仔犬が全て健康であるという保証がないことも、残念ながら事実です。けれど、健康チェックをきちんとしている繁殖者から仔犬を得ることは少なくとも将来のリスクを少しでも減らせるチャンスがあるということでしょう。 仔犬を得る時、繁殖者に対してプードルの遺伝的な疾患、健康上の問題について質問してください。それらには全く関心がない、あるいは知らないというのであれば、仔犬の健康的な問題が果たして将来どうであるかは全く不明と言って差し支えないかもしれません。 |
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疾患と呼べるものではないと思いますが、歯のかみ合わせやミス・カラーの問題も遺伝に大きく関わりますので注意が必要です。特に不正咬合やミス・カラーは隔世遺伝すると言われており、両親犬が表面上はOK であっても血統内にこれらの欠陥があれば、将来確実に子孫に引き継がれます。そのため、できれば2、3世代まで前の血統の犬達も見ておくことはとても大切です。これらの欠点を持つ個体は繁殖に用いるべきではないでしょう。 | |||||||||||||||||
典型的なミス・カラーの例。(右の写真) このパターンは特に「ファントム」と呼ばれています。ペットとして家族の一員として生活する点においては、何ら問題はありません。ただし、プードルの「犬種標準」では認められておらず、展覧会では失格扱いとなります。 |
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上記文章中の一部、及び遺伝性疾患に関する資料の多くは VIP (Versatility In Poodles, Inc.) の協力により引用・転載、和訳されたものです。
許可なく無断転載を禁じます。 |
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●PRA (Progressive Retinal Atrophy)進行性網膜萎縮症 PRAの遺伝子検査について ←updated ●股関節形成不全(チャウ・ライフからの転載記事) ●テンカン ●胃捻転(胃拡張、鼓腸症=Bloat) ●足指に発生する扁平上皮ガン(SCCD) ●SA(脂腺炎) ●フォン・ウィルブランド病(vWD) ●膝蓋骨脱臼(パテラ) ●レッグ・ペルテス ●アディソン病 ●新生児脳症(Neonatal Encephalopathy) ●若年性腎疾患(Juvenile Renal Disease/ Dysplasia) |
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遺伝性以外のその他の疾患
以下は特に「遺伝性」と断定できるものではありませんが、プードルにも見られる疾患の資料です。 ● 血小板減少症 |
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その他の資料
● 遺伝性疾患リサーチ |
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